おとといの金曜日、ちょうど友人が仙台に救援物資を送ろうとしていたので、便乗させてもらった。送り先は、「NPO法人 仙台夜まわりグループ」。普段はホームレス支援活動をしていて、現在は仙台市内で、東北関東大震災の被災者向けの炊き出しを連日行っているグループ。保存がきく缶詰や麺類などなどを、30cm四方の段ボールに詰め込んで、佐川急便の局留めで発送(くわしい発送方法ついてはこちらを)。現地の人たちの空腹を和らげるのに役立てばうれしいし、救援物資を送ることは自分にとっても、津波や地震による凄まじい被害を見るたびに湧いてくる、「どうしよう、どうしよう」という、わさわさした気持ちを、少しは鎮めることに役立った。
「Solidarity not Charity(慈善ではなく連帯を)」。
いまの日本みたいな社会が、健全だとも安泰だとも考えておらず、不正義・不平等だらけのシステムを乗り越えようと、普段から活動をしてきたグループこそが、このような状況のときに、もっとサポートされるべきだと思う。巨大団体への寄付やサポートは、有名人にやっといてもらえば良いし、社会的な不正義までもが、「元どおり」にされてはたまらない。そういう意味でも、「慈善ではなく連帯を」という言葉がある。
この「慈善ではなく連帯を」という言葉は、ハリケーン・カトリーナが、ニューオリンズを襲った一週間後に設立された「コモン・グラウンド・コレクティヴ」が掲げたスローガン。
おとといIRAに寄ってくれた、アメリカのアイオワ出身のデイヴィッドが、「カトリーナの時にはあまり協力出来なかったから、今回の地震の被災地ではぜったいにボランティアをしたい」と言っていて、それでこの「コモン・グラウンド・コレクティヴ」のことを、そうだ災害地支援の素晴らしい前例があったじゃないかと思い出したのだった。
コモングランドコレクティブについて(紹介文より抜粋要約)
背景と問題:
コモングラウンドコレクティブはハリケーンカトリーナによる洪水から1週間後に設立されました。コモングラウンドはアルジェに診療所を開き、食べ物や水、その他物資等を提供等を避難不可能な数千人の低所得の住人へ提供した最初の組織です。
このハリケーンはニューオリンズの街のほとんどを壊滅させただけでなく、低所得者やアフリカ系住民の共同体に対するへの不正義を公に曝しました。
約275,000世帯が破壊されたと見られていて、家の清掃や修理、信頼できる住居の供給やとても遅れていました。ニューオリンズ行政区では、住民の 40%が年間$20,000以下の所得を得ていて、70%以上が1人親の家庭です。ニューオリンズの識字率はおよそ39%です。それゆえ、直ちに住民の ニーズが満たされる必要があり、同時に、長期にわたる戦略で地域を安定させることが重大な意味を持ちます。
コモングラウンドとは:コモン グラウンドは3人のボランティアと50ドルのお金から始まりました。いまでは40人のフルタイムで活動するスタッフに、医療従事者、職人、技術者、コミュ ニティのまとめ役、コンピューターを扱う人や法律や住居の権利の推進者等やその他いろいろな種類を含む数百人のボランティアがいます。
コモングラウンドは長い目で活動を見据えていて、歴史的に見放されてきたコミュニティがより公正で持続可能な未来のために力を合わせる場に人々が参加してくれることを願っています。
住宅地では、カビとの接触を少なくするためにしようされる道具を洗浄するための汚染除去用地があります。使用済みの防護服や道具を捨てることで共有の生活スペースへカビを近づけないようにすることができます。
(むむむ @Autonomous health resource より)
実はこの「コモン・グラウンド・コレクティヴ」については、IRAで関連のイベントが開かれたこともある。臨時IRA店番をしてくれたグレフルさんが、「コモン・グラウンド・コレクティヴ」の、とくに診療所についてのイベントを企画してくれ、その時にこの↓ビデオが上映された。
映像のだいたいの内容:
R.Noah Morris
どうやって始まったか?
マリクが呼びかけをしたんだ、災害に対するグラスルーツな応答を求めて。行政や救済団体がニューオリンズやここアルジェリであまり何もしていなかったから。
私ともう2人のstreet medic(デ モ等の行動で警察による催涙スプレーやその他の暴力を受けた参加者の応急処置をする役割の「救急隊員」)とホームレス活動家はそれにこたえて、この通りの 向こうの建物を(救急センターとして)開けた。じぶんたち4人はアナキストと自認していて、アナキストの原理による合意形成に基づいて活動をはじめた。ア ナキズムは自分にとっては、ある種の底辺れレベルからの組織化で、そこでは人々がなされるべきことでなされていないものを自分たちで見つけて自分たちで解 決していくことだと思う。
Rebekah Rice
R.N 正看護師 Registered Nurse
私 の役割の多くは、血圧を測ったり、血糖値を図ったり、食事やエクササイズについて教育をしたりすることでした。中でも多くの時間を、人々の見に起こったこ とについて、彼ら彼女らの言うことにの話に耳を傾けることに費やしました。嵐の前と後に起こったこと、家族と連絡を取り合うための問題や健康の問題、家に もどるための問題などなど。
Ellyn Stecker
M.D(医師)
私 たちは寄付された者のリストを作っています。使用期限が過ぎる前に他の無料診療所で使ってもらえるように。寄付は全国から集まっています。いくつかはあき らかに製薬会社から送られてきたものです。最初の包装の状態のままですから。他のものは個人や医師等からきた様々な薬です。これらは全て使用期限を著っ区 しなければいけません。幸いなことにここにはたくさんの抗生物質や慢性疾患用の薬があります。特にここでとっても必要な糖尿病等の薬家族計画用品もありま す。
Leah Morrison
Community Health Advocate 地域保健促進者
私 はラティーノ保健REACH projectの一員です。ラティーノの家族や労働者を対象にした移動診療所のプロジェクトです。そこには通常のプライマリ ヘルスケアに加えてオルタナティブ療法も提供しています。他にも必要とされる情報やリソースを手に届くようにしています。
Rachel Reeves
Herbalist 漢方医
私たちは本当に新しい保健医療のモデル、すべての人のためのものを作ろうとしています。私たちはここの診療所で統合薬(integrated medicine)も用意しています。(チラシ「薬草の相談受け付けます。あなたの医療提供者に聞いてみてください」)
薬草の薬とは、人々を力づけたり、栄養を与えたりするものです。
Elizabeth Newbury
R.N 正看護師
これは9thwardにある診療所の記録です。あそこは診療所というよる救急センターのようなところで、応急処置と予防注射を行っています。この記録を整理してここにおいておくので、ここにくればどの日に誰に何をしたかが分かるようになっています。
私 が看護の仕事や女性の健康に興味を持ったのは、恵まれない人にケアを提供することで形で社会正義に貢献したいとおもったからです。私は国際保健にも興味 がって、アフリカにも住んでいたことがあり、最終的にはあちらへ戻って診療所を開きたいと思っています。これはその前の興味深い実験かもしれません。
Steve
Community Health Advocate 地域保健促進者
私は人々が健康保険がないために薬を買うことができない場合に手助けえおしています。そしてコモングランドがもっと反人種差別的な組織であるように働きかけています。
(Wearing Buttons Is Not Enough「バッチをつけるだけでは十分じゃない」)
ここにくる多くの人はすでにアイディアがあったり、言いたいことがあったり、ベストを尽くそうとするのですが、わたしたちはもっと・・・
も し本当に成功させたいのなら、このコミュニティの人々が私たちに何をして欲しいかを伝えるようにしもらわなければいけない。かれら/かのじょらにリーダー シップがあると信頼する必要がある。この場所をもっといい街にするため、私たちはただkarera/彼女らをサポートするだけです。たぶんだからわたしは このクリニックがこんなに好きなのです。わたしたちは地域に根ざす方向に向かっています。それは素晴らしい実験です。
Scott Weistein
R.N 正看護師
このクリニックはこの地域でとても成功しています。
ここはカトリーナの後に開いた最初の診療所です。多くのひとは例によって官僚的な医療制度にならって、わたしたちは数ヶ月で消えていなくなると思っていました。でも私たちははじめから長期的に運営するつもりでいたし、これからもそこへ向かって活動しています。
(むむむ @Autonomous health resource より)
被災地で役立つことを何かしたいという人は、身近でも多いですが、そんな人たちにとって、この記事が参考・励ましになれば幸いです。
カトリーナ、といえば、ちょっと宣伝みたいになりますが、IRAにはこういうものも扱ってます。こんな連帯の仕方もありですよね。
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イレギュラー・リズム・アサイラム
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tel:03-3352-6916 | email: info@ira.tokyo
新しいホームページ: http://ira.tokyo
営業時間 13:00〜20:00(月・水定休)
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1-30-12-302 Shinjuku, Shinjuku-ku Tokyo 160-0022
tel:03-3352-6916 | email: info@ira.tokyo
website: http://ira.tokyo
Opening Hours 13:00〜20:00 (Closed on Mondays and Wednesdays)
Solidarity not Charity(慈善ではなく連帯を)
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D.I.Y. ,
Direct Action ,
Japan Earthquake ,
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3/20/2011
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