イレギュラー・リズム・アサイラム
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IRREGULAR RHYTHM ASYLUM
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「ウィーン・アンダーグラウンド・レポート (pt.1 / pt.2)」を当ブログに投稿してくれている友人Waterrによる、「ウィーン・アクティヴィズム・レポート」第一回。こちらも今後たびたび送ってきてくれる予定なのでお楽しみに。
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「ウィーン・アクティビズム pt.1」
Waterr (wityoureyedea(at)hotmail.com)
Migration Action Day in Vienna
10/7「Migration Action Day」というデモに行ってきました。
ウィーンでのデモはこれで四回目。しかし、怠け者の俺はいつも途中で抜けたり、公園で休憩したりといった感じだったのですが、この日はかなり充実してちゃんと歩きました。
ちなみに、これまで行った(あるいは遭遇して一緒に歩いた)デモは、
1 学生組合のデモ:
テーマは「学費撤廃」と「入試導入反対」。
オーストリアには私立大学がほぼ存在せず、国立大学のみ。国立大学は入試がなく、また、2003年まで学費もなかったので、高校を出ていれば本当に誰でも大学に入れた。しかし、今は学費ができた(年に5万円ほど、外国人は倍)。それプラス、学費が安いし、入試がないとあって、色々な国から学生が来まくって、多すぎるから、入試によって学生を減らそうという動きが政府側にある。
しかし、政府は大学の増設や教員の雇用に予算をもっと使うことでこの状況に対処すべきであって、教育の機会平等を奪ったり、大学のエリート化に向かってはならない!という趣旨。
2 アナキストのデモ:
ある日、たまたま歩いていたら、黒旗全開のデモに遭遇した。シュプレヒコールなどはなく、テーマもよくわからなかったが、とにかく音楽が鳴っていて、酔っぱらいがふらついているというような、得体の知れないデモだった。存在自体がかなりアナーキーで、個人的にはかなり面白いと思った。
*ところで、なんでシュプレヒコール(Sprechchor)ってドイツ語が日本では定着したのか知っているひといたら、教えてください。デモのスタイルはフランス(よくフランスデモってよく言うし)を手本にしてきたのかと思っていたから、ちょっと気になったもので。
3 ブッシュのウィーン訪問反対デモ:
オーストリアは現在ユーロの首長国のため、ブッシュが会談で来た日があった。これに反対するデモで、3万だか4万人が参加した巨大デモ。ただし、事情があって、デモ前のプレ・集会(というか、political HIPHOPなどかかりまくりの野外パーティ)しか行けなかった。
(左写真:Kein Mensch ist illigal=No one is illegal=違法な人間なんていない)
そして、今日。
情報を得たのは、学生組合の新聞だった。
内容としては、不法滞在の外国人が刑務所で虐待されるのみならず、数人が殺された(もちろん、病死ということになっているが)ことに対する抗議。しかも、明るみになっている事実では、そういった状況にさらされているのは、ほとんどアフリカ系移民。ここでは俺自身も差別されることが日常であるがゆえに、こういう話に接すると、異常に怒りがこみあげてくるのみならず、アフロ系音楽の愛好者としては行かないわけにはいかない。
集合場所は、不法滞在者が収容される刑務所。パクられたときの対処法と連絡先などが配られ、「違法を合法化しろ!」「No Nation! No Border!」などコールしながら歩く。音楽はヒップホップやレゲエ。しかし、コールのほうがでかい。
参加者は、さまざまな方向からのアクティビスト(日頃から政治的にアクティブじゃないひとも参加しているという風ではなかった)。リラックスしているけど、メッセージやアピールはシリアスで、ひじょうにバランスがいい。人数は400人くらいかな。
ただ、NO RACISMをテーマとしているのに、移民自体はほとんどいないのは寂しい。
とくにアジア系のひとはこの手の催しで自分以外ほぼまったく見たことがない。なんでだろう。例えば、こっちで知り合う日本からの留学生はみな、自分は差別されているという感触をもっていて、オーストリア人は保守的だ、愛国主義だと言っているのに、なぜ差別に反対する人や行動もまたたくさん存在することを見ようとしないのか理解に苦しむ。そうこうしている内に、彼らのほうが「オーストリア人は・・」といった逆差別に走り、「やっぱり日本が一番落ち着く」みたいな愛国主義者になっていく。
まったく何をしに来たんだか、わかりゃしない。
まあ、それは置いておいて、しばらく歩いていると、「BILLA」というチェーンのスーパーマーケットの前に来る。すると、このスーパーが不当な労働条件で従業員を扱っていることや、低賃金労働のほとんどを女性が担っていることを、店の前で抗議アピール。そのアピールが、BILLAのTVCMをもじったりしていて、なかなかウィットに富んでいた。
次に、他の刑務所の前に来て、数十分間、コールや笛を鳴らして、アピール。
それから、また歩いて歩いて、もうひとつ別の刑務所が解散地点。かなり歩いた。
印象としては、基本的にリラックスして歩いて、要所要所で、反対すべき対象が現われると声を大きくして抗議するという感じだった。通行人が多いところなんかはあまり歩いていないんだけど、通行人にアピールするというより、抗議すべき相手にアピールするというスタイル。
自分の知る限り、こういうスタイルのデモは日本では珍しいのではないかと。
日本の場合、通行人の多い場所で通行人にデモの存在をアピールするケースが多く、攻撃対象となるべき政府や警察の機関あるいはチェーンストアをめがけてコースを組むというのはほとんどないというか、警察とコース決めの交渉をする段階で阻まれるでしょう。しかも、そうした場所の前で数十分間、デモが滞留するなどあきらかに不可能。ああ、なんて不自由なんだ!
で、こっちの警察は、まあ何しに来たのかわからない感じで、400人くらいのデモに対して10人くらいか。まったくパクられそうな気配なし。刑務所前で、散々警察を批判しているのに、潰しにかかるようなところはまったくなかった。
たしかに暴動に展開する可能性は低いから当たり前と言えば当たり前なんだけど、日本の警察による尋常でないデモ潰しに、変な話、慣れてしまった身としては、逆に新鮮な感じもした。(ただし、ブッシュ反対デモのときはウィーンでも不当な逮捕が数件行われたことも付記しておく)
デモの後は、数人と、インディペンデント・ムーヴィー専門の俺の大好きな映画館+バー「schikaneder」へ。ここは超テキトウというか、おしゃれ度ゼロの「おわってる」雰囲気で逆にかっこいい。DIYショート・ムーヴィーの上映会があったようで、そこでもアナーコ・DIY関連者多数遭遇。
というわけで、また今度、ウィーンのスクオット(不法占拠区)などアナーコ・DIY関係についても書きます。では。
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10月7日は「移民の規制に反対する日」として、ヨーロッパ各地で行動があった。
各地の行動の呼びかけ、レポート、写真は以下に:
"Oct 7: Transnational Day of Action Against Migration Controls"
"Worldwide Protests Against Migration Controls"
from Indymedia
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