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2006年、フィリピンの政府は、長い間停止していた採鉱条例を復活させ、フィリピンの島々に鉱業関連の多国籍企業を誘致した。その結果として起こった地滑りや鉄砲水などにより、何千人もの人々が死亡し、人々の暮らしは荒らされたが、この想像を絶する災難とたくさんの悲劇に対して、だれも責任を負うことはなかった。 最近(2009年9月26日)では、フィリピンの首都のマニラで、初めての大型台風の上陸があり、街全体が浸水することになったが、この恐ろしい悲劇についても、誰も責任を負うことがない。
気候変動をはじめ、いま本当に深刻な情況にある自然環境の問題を、「『人間』が悪い」と考えてしまうのはよくない。「自然 vs. 人間」という図式で考えていくと、人間と人間の間にある支配従属関係を見過ごしてしまうことになる。現在の環境問題については明らかに、金儲けを他の何よりも優先してきた大企業や、それを支援してきた政府に、大きな責任がある。「環境保護」ですらも金儲けと支配の道具になり、人々がそれに従っていくしかないような社会が変わらなければ、環境問題の根本的な解決にはならない。
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