ガザで殺された1300人とオバマの大統領就任を祝う人々
志賀直輝
昨日、わたしのいる町で一部の米人たちが、大統領がオバマに変わったお祝いにパーティを開いていた。米国の莫大な支援によって支えられているイスラエル は米大統領がオバマに変わる前にパレスチナ人への虐殺を一方的に停止した。そして停戦を喜んだイスラエル兵士たちは各地でパーティをしている。
その裏では、イスラエルによって1300人以上のパレスチナ人が殺された。そして今でも多くのパレスチナ人が死に絶えている。
それでも、彼らはパーティをする。誰がいったい、この1300人の命の責任をとれるというのか?自分は直接、戦場にはいってないから無罪とでもいうのか。 自分たちの政府がガザの人々を殺す手伝いをしているのに、ああ、大統領が変わった、だから、目出度いなんていってられるのか。大統領が変われば、ガザの人 々を殺す支援をした罪は消えるとでもいうのか?
黒人が大統領になれば、黒人への差別や抑圧がなくなるというのか?ブッシュじゃなけれ ば、戦争がなくなるというのか?オバマと同じ政党のクリントンがやったイラクに対する経済制裁でいったい何十万人って人が殺されたというのか?大統領が変 われば、アメリカ先住民への虐殺・土地の剥奪、黒人奴隷、広島・長崎の原爆、朝鮮戦争による南北の分断、ベトナムでの大量虐殺、アメリカ大陸への軍事介入 とジェノサイト、イスラエルへの支援、アフガニスタンやイラクへの大量虐殺、世界中への軍事的・経済的侵略が帳消しにされるというのか?
そんな わけはない。もちろん、米国の多くの人がこれらの行為に憤慨し立ち上がっている。しかし、その一方で大統領が変わったとパーティする人たちもいる。わたし はその後者にいいたい。1300人以上の殺されていった責任の一部は自分たちの政府にもあること。また、日本や多くの大国にもその責任があること。
これから私たちは、時間をかけて、ガザの殺されていった人々の声に耳を傾け、一体私たちは「なに」とやりあわなきゃいけないのか考えないといけないと思う。
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