Bluは、この映像のような作品をつくるストリート・アーティストで、BanksyやSwoonなどと並んで世界的に注目されている一人だが、そんな彼に、ロサンゼルス現代美術館 (MOCA) のディレクターJeffery Deitchが、美術館の壁にミューラルを描いてほしいと依頼した。
Bluはこの依頼を引き受けたが、DeitchはBluの構想スケッチを見ることもなく、Art Basel(一部の人にはアート界のG20と揶揄される)に出かけてしまい、その間にBluのミューラルは制作された。
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完成したミューラルは、戦争で金儲けする企業への皮肉とも解釈できるし、1兆900億ドルもつぎ込んでアフガニスタンとイラクをボロボロにしただけだったアメリカ政府への批判であるかもしれない。商業主義に葬られたアーティストたちを描いているという解釈もあり得る。
とにかく、Art Baselから帰って来たDeitchは、彼がどんな解釈をしたのか不明だが、このミューラルを見てびっくり仰天、お気に召さなかったようで、すぐに壁を真っ白に塗りつぶしてしまった。
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そんなわけなので、日本でも、権威あるアートやファッションの業界の方々などは、ストリート・アーティストと一緒に何かをしようとか、決して考えないように! 連中は言うこと聞かないし、権威を嫌うヨコつながりのネットワークは世界中に広がっている。
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