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介護職・介助者、厚労省へいく!!

志賀直輝


12月5日(月)「安心できる介護を!懇談会」は、「介護職員の賃金・労働条件改善」「次期介護保険改定案」反対を求めて厚労省行動(記者会見、厚労省前アクション、厚労省交渉)を行いました。厚労省の老健局からは6人の担当者が出席しました。

交渉では13,713筆(2016年12月2日現在)の署名と介護保険に対する個人意見を提出しました!

今後もネット署名や厚労省交渉を継続していきますのでご支援よろしくお願い致します!

介護を切り捨てさせないために「介護・福祉総がかり行動準備会」も立ち上がりましたのでみんなでがんばりましょ!!

以下は、当日厚労省行動に参加された白崎朝子さん(介護福祉士・ライター)からの報告文になります。



☆厚労省交渉から介護・福祉総掛かり行動へ

12月5日。厚労省交渉の朝。読売新聞の一面トップは「介護殺人や心中179件」という記事だった。厚労省に向かう駅のホームで、その記事が目に飛び込んできた。厚労省交渉を4時間後に控えた私にとって、象徴的な記事だった。

その日、関西のケアワーカーらが活動する「安心できる介護を!懇談会」らが中心となって、全国のケアワーカーや労働運動の仲間に呼びかけ、関西から6人と、東京や福島から駆けつけた仲間、あわせて19人で厚労省交渉が行われた。
昨年に引き続き、紹介議員は社民党の福島みずほ議員。厚労省の老健局からは6人の担当者が出席した。
厚生労働大臣・厚労省の担当者に要請した要望事項は以下の通り。

1.働く人のために
①介護職員への処遇改善のための賃金は、介護職員に直接渡るようにしてください。
②介護現場の人員基準見直しを行なってください。
③賃金・労働条件の改善を国庫負担で行なってください。

2.中小介護事業所が存続できるように
①新たな介護報酬の引き下げは絶対に行わないでください。
②2015年以前の介護報酬に戻してください。

3.介護を受ける人のために
①利用者負担の引き上げを行なわないでください。
②生活援助サービス・福祉用具・住宅改修等の切り捨てを行なわないでください。

交渉では、まずネットを中心に集めた署名13713筆を提出。


要望事項に関連して、今回の改定案に先行して移行が進んでいる要支援者に対する各市町村の新総合事業についても議題にあげた。大阪のメンバーは、大阪市の新総合事業案においては、要支援者の訪問介護サービスを、「緩和型(無資格者サービス、身体介護なし)」と「現行型(今までと同じサービス)」に振り分ける基準案が出されているが、これによると新規の要支援者の大半が「緩和型」に振り分けられてしまう等、問題点を指摘。こういう事態が起こっていることに対し厚労省の責任を問うた。 

厚労省に提出した要請書にある2018年度「改革」として検討されている内容は財務省の案だが、今回強く印象に残ったのは厚労省の担当者たちが諸手をあげて「改革」案に賛成している訳ではないと感じたことだ。
「この間の様々な闘いが、閣議決定までされた『改革』案を押し返している手応えを感じた」と関西のメンバーは語っている。
「安心できる介護を!懇談会」らが集会に招いた「認知症の人と家族の会」の理事の方たちが委員を務める厚労省社会保障審議会介護保険部会や、介護報酬分科会での審議内容を、厚労省の担当者たちは度々あげて「社会保障審議会では、まだ議論の最中で、必要な人が介護保険を使えないのはまずいと思っています」という答弁もあり、財務省案に抵抗しようとしている担当者たちの内面の葛藤を感じさせた。

要請に対する担当者からの回答が終わった後、各地のケアワーカーたちから労働実態が報告された。
2025年問題を先取りしているという大阪市西成区の事業所に勤務しているケアワーカーたちが、認知症で徘徊する独居の利用者をボランティアで探して回っていること。
時給850円程で細切れ労働を余儀なくされている福島の非常勤ケアワーカーからは、車で一日10km~20kmと移動してもガソリン代も支給されず、処遇改善加算も配分されていない実態。
また台風で吹き飛ばされそうになり、大雪でも利用者宅に向かっている非常勤ケアワーカーは、制度改悪によって訪問時間が短縮され、労災事故が増えている状況など。
処遇改善加算があっても、時給や夜勤手当が減額されている実態など、どれも切実な内容だった。

15年度以降、介護事業者の倒産・廃業が増え続け、中小事業所がその多くを占めている。大阪市では現場を支える良心的事業所のほとんどは中小事業所であり、「報酬単価の切り下げが良心的事業者をも廃業に追い込んでいる」という訴えがなされた。

昨年2015年8月の厚労省交渉では、担当者たちは二言目には「処遇改善加算がありますから」「労使間で話し合って下さい」という冷徹な対応で、関西から駆けつけたメンバーたちの怒りが炸裂。私の怒りも沸点に達し、糾弾とも言える凄まじい厚労省交渉が展開された。
だが今年は「財務省に負けんよう、共に闘いましょうよ!」と担当者に呼びかけ、平和的に交渉が終わった。

「安心できる介護を!懇談会」は、大阪社会保障推進協議会などと「介護・福祉総掛かり行動準備会」を立ち上げ、11月25日「介護の切捨てアカン!」集会を大阪市で開催。たくさんの賛同団体や賛同人を集め、250人以上の参加者の熱気の中で集会を成功させた。

関西から発生したアグレッシブな運動の波…。私はこの波がたくさんの人々に伝わり、介護の切り捨てと負担増を阻止し、安心できる介護を実現するための、大きなうねりになっていくことを、切に願っている。


白崎朝子
介護福祉士・ライター。現在、認知症グループホーム非常勤職員。
著書「介護労働を生きる」(現代書館)で平和協同ジャーナリスト賞受賞。編著書「ベーシックインカムとジェンダー」(現代書館)

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