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イレギュラー・リズム・アサイラム
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志賀直輝

パレスチナの友人の家が今、イスラエル政府に崩壊されそうです。エルサレム在住の私の姉弟のミエコさんが送ってくれたものをまとめました。

以下、ジャバル・モカベル・サワヒに土地と家を持ち、崩壊予告を告げられているパレスチナ人のアマル君とその家族に関する報告。


▲イスラエル政府に破壊されたアマル君の兄弟の家

  アマル君は、母親と妻と、乳児を含む3人の子どもとシルワン村のジャバル・モカベル・サワヒ地区に住んでいる。この家は、イスラエルがパレスチナとの間に 引いた分離壁のすぐ手前の小高い丘の上にある。西岸地区のアブ・ディスへ抜けるチェックポイント(イスラエルによるパレスチナ人をチェックする検問所)の 手前の急な斜面を上りきったところに、アマル君の家だけが1件建っている。同敷地内のアマル君の弟の家は2ヶ月半前ラマダン前日にイスラエル政府によって 崩壊された。分離壁の向こう側には、イスラエルのアル・クッズ大学のサッカー練習場がある。

 どうして、今、イスラエル政府は、アマル君 の家へ崩壊予告を出しているのか?この土地はアマル君一家の私有地だ。一家は生活するために自分たちの家をこの地に建てた。しかし家を建てたとき、エルサ レム市の許可を取らずに建設した。許可をとらなかったためイスラエル政府に罰金を迫られた。
 ちなみにこの建設許可の為の申請申し込み金額は、日 本円で約二千万円。さらに、許可なく建築した場合の罰金、一生働いても返せない額だという。また、この罰金を払った後で、再度、継続して家に住むためには 許可やお金を払わなくてはいけないという。とてもじゃないが、彼らの経済力でこんな高額は払えるわけがない。だからイスラエル政府はアマル君の家へ崩壊予 告を出した。
 
 例え、お金があったとしても、イスラエル政府は建築の申請を受けても許可を出すことはないという。どちらにしろ、家を建てることは不可能、また建てても破壊されることになる。ここに家屋崩壊・土地没収というパレスチナ人追い出しの図がある。

  家屋撤去の日が先月の11月26日に出された。この時の家を撤去するさいのブルドーザー使用料金、兵隊派遣料金、手数料は現在の家の持ち主、アマル君一家 が払わなくてはいけない。このブルドーザーの使用料金だけでも、アマル君の約1年間の給料に値する。しかし、この日は、延期の申請手続きやISM(国際連 帯運動)の手伝いもあって、家屋撤去は今月に延期された。

 アマル君の父モハマッドは代々シルワン村の出身だった。もともと貧しい家庭で、アマル君の父と母は8人の子どもたちを抱えて、25件の貸家を点々とした。父はようやく16年前にありったけの持ち金を集め借金もして、ジャバル・モカベル・サワヒに土地を買った。
  8人の子どもたちを連れて引越し続けてきた自分と同じうような苦労を息子たちにはさせたくない、土地さえあれば、息子たちが成長した時、自分たちで家を建 てることが出来る。6人の息子たちがそれぞれ家を建てることが出来るだけの広さもある。それは息子たちが皆で住めるようにとの父モハマッドの親心だった。 しかし父モハマッドは、1998年エルサレム市役所からの通告により、家の建設に許可が無い為いつかは崩壊されることを知らされ心臓発作で亡くなってし まった。

 アマル君一家はこの土地に掘っ立て小屋を建て家族は住んでいた。そしてアマル君が結婚して1人目の子供ができた約1年前、よう やく床にタイルを張り、壁を塗装した。天井にはアスベストを使用した。皮肉なことに、このアスベストが現在母の胸を煩わせている。本来心臓があまり強くな かった母は、近年呼吸の困難を訴えている。

 そして、今、イスラエル政府による家屋崩壊予定のため、彼らは家の家財道具を運び出し、別の 家を借りて住んでいる。にも関わらず、毎月250シェーケルの住民税を払い続けなくてはいけない。また、住民税を払っていても、市役所から下水パイプは通 してもらえず、配水もされないため、今でもアブ・ディスからホースで水を持ってきていた。
 エルサレム市役所によると、この土地は農業用地に指定 されている為、住居を建てる許可はおりないと所書類に記載されている。この農業用地を住宅地に変更させる為にはさらに市役所に約30、000ドルの罰金を 払い、1年後に100,000ドルの住宅建設許可費を払わなければならない。

 また東エルサレム(パレスチナ人がたくさん住んでいる地区)では、建築物の許可をもっていない家の所在地を市役所に通報すると、市役所から1000シェーケルの賞金をもらえるという法令がだされている。アマル君も近所の家により市役所に通報された。

  もしも家屋が崩壊された場合、土地に誰もいなければ土地を没収される可能性が非常に高い。今、彼らは土地だけは奪われないための方法を考えている。イスラ エルの法律では、オリーブの木を抜くことは禁じられている。だから崩壊された土地にオリーブの木を植えることで土地の没収を防ごうと考えている。その際は インターナショナルのボランティアの手と力が必要となる。

 それから、私がパレスチナにいたとき、家屋崩壊・土地没収を防ぐために、私たちISMは東エルサレムのパレスチナ人の家に24時間で泊まりこんでいた。その家が先月11月9日に強制的に追い出されたという。

一部、現地からのメールをまとめる。

  このal-Kurd一家は、1948年に西エルサレムから追い出され、UNRWAとヨルダン政府の合意によってSheikh Jarrahにパレスチナ難 民28家族のために建設された家に移り住んだ(なおこの合意には、3年以内に家の権利がこの家族に移譲されることも含まれていたという)。

  しかし、1967年のイスラエルによる占領直後から、ユダヤ人入植者団体がこの家の権利の主張を始めた。そして2001年、al-Kurd一家の主人であ るAbu Kamelが心臓発作で入院した直後、入植者の一家族が一家の留守を狙い、家屋の一部を占拠しました。この占拠以降も、al- Kurd一家は占拠されなかった残りの部分に住み続けた。

 しかし、イスラエル最高裁が入植者の主張は根拠なしという判決を下したにも関 わらず、今年に入り、イスラエルの投資会社がこの地区にあるパレスチナ人家屋の破壊と、200戸のユダヤ人向け家屋およびコミュニティーセンターの建設の ための許可を得た。そして、al-Kurd一家は、2008年7月 15日までに家を出るようにという命令を受け取った。この命令に対し、al-Kurd一家は裁判所に訴えるとともに、ISMが24時間体制でal- Kurd家に滞在していた。

 しかし、午前3時半、イスラエル軍がal-Kurd家を急襲、ISMのメンバーを拘禁している間に、一家を 強制的に追い出しました。それ以降、この一家は追い出された家の近所の空き地で、テント生活をしていた。この連帯のテントと空き地を囲むフェンスは、2週 間前にイスラエル軍によって撤収・破壊されたが、テントは再建され、現在もal-Kurd一家はここで暮らしている。なお、この家の主人Abu  Kamelは、撤収から約2週間後経った11 月22日に血圧の過度の上昇によって亡くなった。 今野泰三

以上が現地からのメール。

  わたしがパレスチナにいた今年の夏ごろ、この亡くなったAbu Kamelさんは、いつも優しく私たちを迎えてくれていた。すぐ家の真横には、彼の家を追 い出そうとする極右のイスラエル人たちが住みつき、24時間で警備員が彼の家を監視していた。そして、すぐに兵隊や警察が彼の家に来てはプレッシャーをか けていた。
 その彼が死んでしまった。彼は、わたしたちが、ヘブロンで逮捕され留置場へ入れられ、裁判所から疲れて帰ってきたとき、真夜中2時に、そっと、熱いアラビアン・コーヒーを笑顔で渡してくれた。その彼が死んだ。

  それから、現在、わたしがいたヘブロンでは、パレスチナ人を一掃しようと考えるイスラエル極右のやつらが暴れている。そして、日々、パレスチナ人を襲撃し ているという。わたしがパレスチナをビザ切れで出る当日、挨拶にいった家族は、一生に一度の結婚式をイスラエル人たちに襲撃されてむちゃくちゃにされた後 だった。親友たちの顔はあざにまみれ、悲しい顔だけ残していた。

どうしたって、この人たちのことは忘れられないし、この人たちや世界中の貧困や差別、政治でおいつめられてる原因とやりあいつづけないといけないと思う。

今、わたしたちに、どこでも、できること。ひつこいけど、なんどでも言う。

イスラエルを支援する企業 をボイコット。死んでいった仲間とこれから生きてゆく俺らのために。

スターバックス、コカ・コーラ、マクドナルド、エスティ・ローダー、ネスレ、インテル、マイクロソフト、IBM、ディズニー、ダノン、ロレアル、サラ・リー、Hanes、Champion、ジョンソン&ジョンソ、ノキア、ETC、、、アメリカ合衆国。

イスラエル支援企業リスト
http://palestine-heiwa.org/choice/list.html

それから、以下へ思いを告げてやってください。また、パレスチナへ飛んで、実際にISMで働くのもいいと思う。だれでも参加できます。興味のある方は、ぜひメールください。osasimi-ichiban@hotmail.co.jp

パレスチナまたは、イスラエル内のパレスチナ人の家が日々、破壊されつづけています。デモでも抗議でも、ボイコットでも、やれるだけやるしかないと思います。


イスラエル首相(オフィス)
Prime Minister
Ehud Olmert
The Office of the Prime Minister, Kiryat
Ben-Gurion, Jerusalem, Israel
Fax: 972-2-670-5475
Fax: 972-2-651-2631
Tel: 972-2-670-5555


Email:webmaster@pmo.gov.il
 or dover@pmo.gov.il

イスラエル国防相

Defence Minister
Amir Peretz
Fax: 972-3-691-6940
Fax: 972-3-608-0343
Tel: 972-3-569-2010
Email:info@mail.idf.il
 or sar@mod.gov.il

イスラエル外相
Foreign Minister
Fax: 972-3-691-6940
Fax: 972-2-530-3367
Tel: 972-2-5303111
Email:sar@mofa.gov.il

駐日イスラエル大使
Ambassador
〒102-0084東京都千代田区二番町3番地
Fax:03-3264-0965(政治部)
Fax:03-3264-0794(報道・広報室)
Tel:03-3264‐0911
Email:information@tky.mfa.gov.il

アメリカ大統領
President
The White House, 1600 Pennsylvania Avenue NW
Washington, DC 20500, USA
Fax: 1-202-456-2461
Email:president@whitehouse.gov

アメリカ国務長官
Secretary of State
Fax: 1-202-261-8577
Email:secretary@state.gov

駐日アメリカ大使
Ambassador
〒107-8420東京都港区赤坂1-10-5アメリカ大使館
Fax:03-3505-1862
Tel:03-3224-5000
Email:mail-jpn@pd.state.gov


追伸:アマル君の役所から受け取った書類を確認したところ、以下のことが判明しました。

1 分離壁の100メートル範囲以内である為、グリーンランドと呼ばれ、1メートル以上の建築物の許可は出る可能性がない。従って、オリーブの木は高すぎる為、植えても効果がない。

2 一家が日々食べる為の野菜を植えておけば、土地を荒らされない可能性が大である。或いは例え荒らされても、裁判で公式に訴えることが出来る。

ヒシャムに相談してミント、ピーマン、ほうれん草、ジャガイモなどの野菜を植えることになりました。今、イスラム教徒のお祝いのイーデル・アドハなので、祭日が終了してから動き出します。 (ミエコ)
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